EMSで肝を冷やした話
はじめに
EMS は国際スピード郵便であり、世界各国の郵便事業が連携したサービスだ。追跡番号を使ってウェブ上で配送状況を確認でき、最速の郵便サービスを謳っている分、料金もかなり割高になっている。
初めてEMSを利用したときは非常に好印象だった。ウェブ上の追跡もタイムリーで、わずか2日で日本に届いた。今回、会社が僕宛てに在留資格認定証明書を送ってくれた際もEMSが使われていた。今回も2〜3日ほどで手元に届くだろうと思っていた矢先、悲劇が起きた。
今日ですでに8日目を迎えたが、ウェブ上の追跡画面はずっとここで止まったままだ。


日本郵便でも中華郵政でも、進捗状況の表示は全く同じだ。中に入っているのは最も重要な在留資格認定証明書であり、この紙がなければビザの発給を受けることができない。その重要性は言うまでもないだろう。
何が原因で止まり続けているのか分からなかった。仮に税関で引っかかっていたとしても、「通関手続中」などのステータスが表示されるはずだ。しかし、直面してしまった以上、腹を括って解決策を探すしかなかった。
ネットで調べてみたところ、在留資格認定証明書が配送途中で紛失したという記事は見当たらなかった(中国語の記事はなく、日本語のものが数件あったので後ほど紹介する)。
僕が試せる手段はすべて試してみたので、以下に順を追って紹介する。
標準日数の確認
本来であれば、日本から台湾への配送日数は税関の検査時間を除いて2〜3日程度とされている。
Ptt(掲示板)での情報収集
Ptt上にもEMSの遅延に関する投稿はたくさんあった。2週間遅れたケースもあれば、数ヶ月遅れたケースもあったが、ほとんどは単なる「遅延」であり、完全に「紛失」した事例はめったに起きていないようだった。
差出頭・受取国の追跡ページを確認する
双方のステータス更新が同期していない場合もあるため、両方のサイトを確認することをおすすめする。
輸入担当窓口へ電話で問い合わせる
02-2703-7527
この窓口の対応はとても親切で感じが良かった。追跡番号を伝えるだけで調べてくれる。ただし、得られた回答はウェブ上の表示とほぼ同じで、「まだ台湾に輸入(到着)されていません」とのことだった。
発送元の郵便局へ問い合わせる
その後、会社の人にお願いして日本の郵便局へ問い合わせてもらった。日本郵便からの回答は、「郵便物はすでに日本を出発しており、おそらく税関で検査中か、現地の係員がバーコードのスキャンを失念したのではないか」ということだった。
調査請求書(CN08)の提出
標準的な配送日数を過ぎても届かない場合は、調査請求書を記入してFAXするか、引き受け局の窓口で手続きを行うことができる。ただし、これは差出人しか手続きができないため、僕は会社にメールで協力を要請した。
メールでの問い合わせ
台北小包処理センターの国際輸入課宛てにメールを送ったところ、返信は非常に迅速だったが、これまでとは違った回答が返ってきた。
- 昨日は該当郵便物が輸入されるべき最終期限でしたが、現時点でも台湾に輸入されておりません。 当部署より本日、照会手続きを行い、該当郵便物が期限を超過している旨を日本郵便へ通知いたします。
気になった僕は翌日も再度問い合わせメールを送ってみた。すると、今度はさらに衝撃的な返答が返ってきた。
- 総包番号1139バッチにつきましては、現時点で確かに輸入されておりません。当部署より航空郵便センターおよび航空会社へ確認を行いましたところ、該当バッチの郵便物が届いていないことが判明いたしました。つきましては日本郵便へ連絡文書を発行し、当方が該当郵便物を受領していない旨を通知いたしました。現在、弊社と日本郵便にて調査を行っておりますので、調査結果が出るまで今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。
なんと、コンテナごと丸々届いていなかったのだ。信じられない思いだった。ネット上では「税関検査に引っかかった」「誤った航空機に搭載された」「本来は航空便のはずが船便に回された」など、様々な理由が挙げられていたが、素人があれこれ推測したところで不安が募るだけなので、結果を待つしかなかった。
中華郵政 カスタマーサービス窓口
https://www.post.gov.tw/post/internet/Customer_service/index.jsp?ID=1603
調査の進捗をより確実に追えるよう、公式のお問い合わせフォームからも状況を送信した。こちらもすぐに返信があったので、一日も早く結果が出ることを祈るばかりだった。
さて、万が一に備えて最悪のケースも想定しておく必要があった。在留資格認定証明書には3ヶ月の有効期限があり、その期間内に日本へ入国しなければ失効してしまう。紛失などのトラブルが起きた場合でも「再発行」という制度はなく、最初から再申請しなければならない。
そう、すべての手続きを最初からやり直しだ。
このような不条理なトラブルのせいで手続きをやり直すのは非常に憂鬱だが、現在の規定ではどうしようもない。ただし、書類自体は前回の提出書類を流用して申請できるため、初回よりは早く結果が出る可能性がある(この点については確証はないが)。
また、会社側からは「再申請の手続きを行っている最中に、仮に紛失していた証明書が見つかったとしても、それを使用することはできない」という注意も受けた。
この件に関して台湾側には全く情報がなかったため、日本語の記事をいくつか探して参考にした。
関西空港の水没で一部の郵便物が流失
このブログの執筆者は、自身の在留資格認定証明書が(おそらく)流失してしまった体験談を綴っている。前年の豪雨で関西空港が冠水し、一部の郵便物が流されてしまったそうだ。あらゆる手段を使って問い合わせたものの発見できず、結局再申請を行い、10日ほどで新しい在留資格認定証明書を受け取ったという。
天災による紛失であっても再申請が必須となるわけだが、著者が言うには、申請時に理由書を添付することで、審査プロセスの迅速化を図れる可能性があるとのことだった。
その他の記事は行政書士事務所のQ&Aなどが多く、内容はいずれも「紛失した場合は再申請するしかないが、前回の提出書類を流用できる」というものだった。情報収集したい場合は「在留資格証明書 紛失」で検索すると多くの記事が見つかる。
結論
もし不幸にも同じようなトラブルに遭遇してしまったなら、この記事が少しでも役に立てば幸いだ。しかし、書類が無事に手元に届くかどうかも分からず、日本へ直接飛び立って現地で再発行することもできない現状の制度は、本当に恐ろしいと感じずにはいられない。オンライン審査ができ、現地の交流協会で直接発給されるような仕組みになればいいのにと思う。
後日談
この郵便物は、なんと飛行機の積み間違いでホーチミン市へ送られてしまい、そこから改めて台湾行きの便に乗せられたため、ここまで大幅に遅延したとのことだった。何はともあれ、最終的には無事に手元へ届いた。本当に胸を撫で下ろした。
関連記事
- エンジニアの面接にどう備えるか テック業界の面接対策はいつだって骨の折れるものだ。面接で最も人を落胆させるのは、権力関係が極めて一方通行になりがちな点にある。応募者の立場では相手の本当の基準を読み取るのは難しく、面接が終わった後は自分を疑ってしまいがちだ。今回はそのあたりについて話してみよう。
- 人生観を変えた言葉 ファインマン、チャップリン、そして映画『ひゃくえむ。』。劣等感を抱えていた少年から誰かを助けられるようになるまで、僕に最も深い影響を与えた思考と生き方についての共有。
- 独立したウェブサイトを持つN個のメリット ショート動画やSNSが全盛のこの時代に、なぜわざわざ時間をかけて自分のブログを運営するのか?約10年間ブログを書き続けてきた僕の考えを共有する。
- 筋トレ(ウエイトトレーニング)の記録と感想 ここ最近の筋トレの振り返りと感想をシェアする。