このモノの価値

最近、「価値」ということについて考えています。

現在、フロントエンド時代というトレンドがあり、エンジニアへの転職を希望する人に対して、フロントエンドの魅力を熱心に語り、何も考えずにフロントエンドエンジニアに転職するよう勧めることがよくあります。しかし、市場では対価が存在します。企業はあなたの専門知識に対してお金を支払い、あなたは時間を使ってお金を稼ぎます。ちょうど市場にはウェブサイトの需要があり、多くの企業のサービスや製品自体がウェブを基盤にしているため、フロントエンドエンジニアが必要とされています。

また、私は自称フロントエンドエンジニアが様々な産業チェーンを軽視するのがあまり好きではありません。この問題については、また時間があるときに話しましょう。

最近、無印良品でタイマーを買いましたが、そのシンプルなデザインが気に入ったので、500円でも購入しました。

よく考えると、その機能は複雑ではありません。カウントダウン、リセット、ディスプレイだけで十分です。しかし、これを完全な製品にするためには、製品デザインやモデルなどが必要で、簡単に作れるわけではありません。

これで500円の価値が生まれます。一方で、ソフトウェアやオンラインサービスに500円を払わせるのは非常に難しいことですが、ハードウェアは簡単にその障壁を突破して消費者を魅了します。ただ、私は一つのプロトタイプを製品化するためには、独立した開発者だけでは難しいと考えています。人脈やルートがない限りは。なぜなら、型を作ることや工場に発注するだけでもかなりの金額が必要で、独立した開発者が自分用に使ったり小規模なビジネスを展開するのも難しいのです。

この時こそ、ソフトウェアの強みが生きてきます。開発者として、ゼロから一つのサービスを完結させることが可能です。サーバーやデータベースはクラウドで直接解決でき、プログラムを書くためのコンピューターさえあれば無限の可能性があります。もちろん、ソフトウェアを開発してニッチ市場でお金を稼ぐのはまた別の話で、今やほとんどの需要にはそれに対応するサービスや製品があるため、単なるソフトウェアだけではますますお金を稼ぐのが難しくなるかもしれません。

そのため、さまざまな統合が必要です。たとえば、Amazonはプラットフォームを提供するだけでなく、物流なども一手に引き受け、サービスの流れをスムーズにしています。Uber Eatsも同様で、単に配達プラットフォームを提供するだけでなく、統合や配達の進捗追跡、評価システムなども提供しています。私が言いたいのは、ソフトウェア自体が生み出す価値は限られていて、多くの場合、ユーザーのニーズを理解するためには実際に現場に出て理解する必要があるということです。ただプログラムを書くことだけでは不十分です。

これが、多くの有名なエンジニアが最終的にはエンジニアとして自認せず、管理者や企業家になる理由かもしれません。最終的にはユーザーのニーズを解決する必要があり、プログラムを書くことはただの手段に過ぎません。

ただ、こうしたプラットフォームは別の問題を引き起こします。プラットフォームを維持するためには、誰かが労力を提供する必要があり、これらの人々が提供する労力はしばしば給与と釣り合いが取れていません。実際に配送や配達を行う人々が取引を成立させる重要な役割を果たしているのですが、彼らの給与は期待以上に低いことが多いです。大きな利益を得ているのはプラットフォームで、高い給与を得ているのはエンジニアですが、その裏には数え切れないほどの小市民の努力があります。これは非常に複雑な問題だと知っていますが、私の中では何か違和感を感じています。

価値について戻ると、先ほども触れたように、あなたは時間と専門知識を提供してお金を稼ぎ、企業はあなたのスキルを購入します。給与は企業や経験、スキル、市場の需要によって異なりますが、最終的には一定の限界があります。給与だけで富を築くことは難しく、経済的自由を達成するのも容易ではありません。

経済的自由とは、多くの金を稼ぐことではなく、自分がやりたいことを自由に行うことができ、経済的要因に影響されない状態を指します。たとえば、私は一ヶ月働かずに旅行したいと思ったら、すぐに航空券を予約して出発でき、会社や銀行口座の残高を気にする必要がありません。経済的自由がなければ、自分がやりたいことを気にせずに行うのは非常に難しく、さらにはお金がないことで他の人よりも苦労することになり、スタート地点で既に負けてしまいます。この点については、小学校から大学を卒業するまでの間に深く実感しました。

私はネット上で多くの文章を読み、いくつかの本も読みました。方法はさまざまですが、最終的には皆、資本主義に参加することを指摘しています。

経済的自由を望むなら、投資をし、不動産を購入し、受動的収入を生み出し、外注し、マイニングをする必要があります。なぜか私はこうしたことに対して少し抵抗感があります。確かに、資本主義に参加することは経済的自由を達成する最も早い方法であり、複利の力を利用すれば、時間や労力を費やさなくてもお金を得ることができます。

しかし、実際に働いている人々はどうなるのでしょうか？彼らの努力はどこに行ったのでしょうか？すべて資本主義に奪われてしまったのでしょうか？実際には私もわかりません。真剣に考えると、私も資本主義の一部であるべきです。結局、私は資本主義者がよりお金を稼ぐためのサービスを実装しているのですから。

ただ、こうした人々を見ていると、彼らは一生懸命に生きているのに、私たちはただ搾取しようとし、より多くの利益を追求して資本主義の限界を発揮しているだけなのでしょうか？私にできることは何かないのでしょうか？

考えていると、自分一人ができることは非常に限られていると感じます。唯一できることは資本主義に参加し、資源がより豊かになった後に何か考えることです。その前までは、私は「少し」良い生活をしているだけのホワイトカラーに過ぎません。

以前、他の人の返信を見たとき、難解な知識が本当に大衆に好まれるなら、論文を書いて早く大金持ちになっているはずだと思いました。確かに、アルゴリズムに関する論文よりも、アルゴリズムのコースの方が人々に好まれるでしょうし、できればLeetCodeの問題解決も含まれていると良いでしょう。しかし、私は世の中を恨むべきではなく、まるで誰も自分を理解していないかのように思うのはおかしいと思います。市場の声に耳を傾けるべきです。とは言うものの、これは一つの問題を引き起こします。論文を書くことよりも、人々の考え方や科学を本当に変える行為である研究を行うよりも、直接コースを開いてお金を稼ぐことに人々はより傾くでしょう。

正直言うと、自分の次のステップがどうあるべきかはあまり明確ではありません。毎日、何をすればいいのか迷っています。GG

さて、以上は特に重要なポイントや流れのない文章でした。皆さん、ありがとうございました。