前回は、Manchester コーディングがデータストリームがすべて 0 または 1 の場合に効果的に解決できる一方で、同様のデータを送信するには二倍の帯域幅が必要であることを述べました。これは、高速伝送において望ましくない条件です。

今日は、4B/5B コーディングについて紹介します。このコーディングは、データストリームがすべて 0 または 1 の場合に効果的に解決し、必要以上の帯域幅を犠牲にしません。

4B/5B

4B/5B は、元のデータを 4 ビットのグループに分け、5 ビットのグループに変換する方式です。これにより、0000 や 1111 といったデータストリームがエンコードされ、すべてが 0 または 1 になることを防ぎ、クロックを復元できなくなる事態を回避します。

4bit	5bit
0000	11110
0001	01001
0010	10100
0011	10101
0100	01010
0101	01011
0110	01110
0111	01111
1000	10010
1001	10011
1010	10110
1011	10111
1100	11010
1101	11011
1110	11100
1111	11101

0000 と 1111 を観察すると、5 ビットに変換された後には必ず 1 回のトランジション（高電位から低電位への変化、またはその逆）があることがわかります。ビットが1つ増え、同じ伝送量には 20% 余分な帯域幅が必要になりますが、Manchester と比較すればまだ大きな改善です。1000BASE-X は 8B/10B コーディングを使用しており、概念的には 4B/5B と同じですが、8 ビットを一度にエンコードします。8B/10B は、1000BASE-X の他にも、PCI1.0/2.0 や USB3 などのさまざまな高速伝送プロトコルでも使用されています。

8B1Q4

2023年の私たちにとって、有線ネットワークの速度は一般的に 1Gbps であり、さらなる帯域幅を求めると 10Gbps になります。

一般的なイーサネットケーブルは、内部に絶縁されたペアのワイヤが互いに巻きついています。この巻きつけ方は、ノイズを効果的に減少させることができます。それにもかかわらず、高い周波数の状況下では、ノイズの干渉を受けやすくなります。

100BASE-TX 以上の伝送では、8B1Q4（8 binary to 1 quinary 4）を使用してコーディングされます。主要な原理は、同じ周期内で複数のビットを送信し、データ量を増やすことです。例えば、CAT-6 の伝送周波数は 125MHz ですが、伝送速度は 1Gbps です。

8B1Q4 は、8 ビットと 1 ビット（チェックコード）を 4 グループに分けることで構成されており、上の図にあるように合計 4 グループのワイヤがあります。グループ分けの後、それぞれ異なる電位で表現されます。

では、実際には 9 ビットのデータをどのように4グループに分けるのでしょうか？まず、チェックコードとデータの最初の 2 ビット、合計 3 ビットを見て対応する変換表を探し、残りの 6 ビットはその変換表からエンコードします。特に注目すべき点は、各ケーブルの電位が 5 つあることで、高電位と低電位だけではありません。この方法により、1 サイクル内で 2 ビットを送信できるため、同じ帯域幅内での伝送量は二倍になります。

これが、CAT-6 の伝送周波数が 125MHz でありながら、伝送速度が 1Gbps である理由です。